不妊の検査について

不妊症のスクリーニング

⑥ 内分泌検査(ホルモン検査)

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生理中のホルモン検査について説明します。

  1. 1 )検査を行う時期:月経2日目~5日目に行います。

  2. 2 )検査必要項目:FSH、LH、PRL、E2の4項目を行います。

FSH(卵胞刺激ホルモン):基準値3.5 -12.5mIU/ml

脳下垂体から分泌されるホルモンです。卵胞を大きくしていく作用があります。月経中のFSHから卵巣の予備能力がある程度推定できます。12以上の場合は卵巣機能が低下していることが推測されます。40以上の場合は早発閉経が疑われます。

LH(黄体化ホルモン):基準値1.5-8.0mIU/ml

脳下垂体から分泌されるホルモンです。排卵を起こすホルモンです。普通は月経中にFSH>LHとなります。多嚢胞性卵巣症候群の場合はFSH<LHになります。LHが上昇してくると排卵が近い事が予想されます。

PRL(プロラクチン、乳汁分泌ホルモン):基準値4.9-29.3ng/ml

脳下垂体から分泌されるホルモンです。本来は産後分泌され母乳を出させるホルモンです。日内変動しストレスでも上昇します。PRLが高いと不妊症の原因(無排卵、無月経、黄体機能不全)につながります。そのため治療が必要になります。高プロラクチン血症については別項で説明しています。潜在性高PRL血症にも気をつける必要があります。

E2(エストラジオール):基準値20-85pg/ml

子宮内膜を厚くしたり、頚管粘液を増やしたりする作用があります。卵胞発育の目安になります。

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